小林信彦

にっちもさっちもが届いた。
2002年に文春に書いたエッセイの集成。著者にとってこの年の関心事は「インフレはいやだ」である。
天文学的なインフレはあるが、デフレスパイラルになっても天文学的ではない
というのは彼ばかりではなく、もと日銀の人も語っていた。
戦後直後に起きた大インフレを肌で知っている世代には警戒感が強いのだ。芸能はこまめに見ているひとのはずだが、前年よりも時評ネタ多し。